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「マイビッグファットウエディング」

さえないギリシャ系の女性トゥーラが恋をして、次第にきれいになっていき、「結婚相手はギリシャ系の男でなければいけない」とする家族と対立しながらも、おたがいを思いやる中で、自分の思いを貫いていく、という物語。彼女の恋があまりにもうまくいきすぎる感じはあるけれど、アメリカ社会における異文化の話、というようなのは好きなので、結構楽しめた。

ギリシャ人が本当にこの映画の中で描かれているような人たちなのかどうか私は知らない。
ギリシャ人はギリシャ人と結婚しなければならない。家にはいつも親戚があふれていておたがいの生活に干渉する...裏を返せば面倒見がいい、ということでもある。ギリシャ人であることに誇りを持っている。例えばトゥーラの父はいつも言っている。「すべての単語はギリシャ語がもとになっている」と。

「インターネットムービーデータベース」の掲示板を見ると「ギリシャ人には笑えない話だ。自分達はあんなふうに前近代的じゃない。」という書き込みがあったりしたが、一方で「私もギリシャ人だけど、うちの家族はまったくあんな感じだったわ」という書き込みもあった。

これは、ヒロイントゥーラ役のニア・ヴァルダロスが自身の経験に基づいて書いた脚本だというから、ある程度本当の話なのだろう。多少誇張されているところはあるのかもしれないが。外国映画に出てくる日本人が、金持ちで勤勉で融通がきかなくて...というようなステレオタイプで描かれがちなのと同じように。

ギリシャ人はギリシャ人と結婚しなければならないなんてナンセンス。そう思いつつも、父の思いを無下に切り捨てることもできないトゥーラ。しばらく前に見た「ベッカムに恋して」では、イギリス社会におけるインド人家族のことが扱われていたけど、「女の子が足を見せてサッカーするなんてとんでもない」という家族の言に背きつつも、インド人社会のルールを最大限尊重しようとするヒロインの姿があった。部族の伝統に反発しながら、やはりそれを守っていこうとする態度がふたつの映画に共通している。そして、私も基本的にそういう姿勢に賛成だ。女性だからあれをしてはいけない、こうしなければいけない、と規制ばかりだと、そんな伝統は守るに値しない、と思うけれど、アメリカやイギリスに住んでいるからといって、すべてその社会のルールで生きなければいけない、というものではないだろう。アメリカが、自国内で、基本的にその民族の独自の文化を守ることを認めているのなら、やはり度量の大きな国なのかもしれない。

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マイ・ビッグ・ファット・ウェディング 邦題からはGREEKが抜けてしまっているが、原題の通りギリシャ系アメリカ人とWASPの結婚を巡ってのカルチャーギャップを描いた作品。 ※WASP White Anglo-Saxon Protestant アングロサクソン系白人新教徒 GREEKを入れると、長くなり...... [続きを読む]

受信: 2006.02.20 10:54

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