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「二十日鼠と人間」

結末は好きになれないけれど、映画はおもしろかった。

1930年代のアメリカ。ジョージ(ゲイリー・シニーズ)とちえおくれのレニー(ジョン・マルコビッチ)はふたりで農場を渡り歩く生活をしていた。レニーは鼠の毛のようにやわらかいものを触るのが大好きで、しかし力が強いために加減がわからず、しょっちゅう鼠を死なせてしまったりしていた。あるいは、女性の着ているやわらかそうなドレスに触りたくてたまらなくなり、問題を起こしてしまうこともある。その度に農場を移らなければならず、ジョージはレニーを負担に感じてもいるが、彼がいいヤツであることはわかっている。対等の友人関係ではないが、確かにジョージはレニーが好きだった。ふたりには、いつか自分達の牧場を持とう、という夢があった。

原作はスタインベック。おもしろかったのはきっと原作がしっかりしているせいかな。でも、本を読んでおもしろかったから、と映画を見るとがっかりすることがある。私は原作を読んでいないので楽しめたのかもしれない。役者は、ジョージ、レニー、年寄りのキャンディ、リーダー格のスリム、牧場主の息子の妻、など、みんなよかったと思う。

(以下ネタバレ)

ただ、結末はやっぱり好きになれない。

キャンディが飼っていた老犬を、「もう年寄りで生きているのがつらそうだから、殺してやるほうが犬のためだ」とまわりの者が言い、キャンディも最終的には同意して、仲間に犬を殺させる場面がある。映画では、犬がそんなにつらそうな様子には見えなかったし、キャンディにとって大事な友人でもあり、殺すなんていう考えは彼にはなかった。躊躇しながらも、仲間が犬を安楽死?させるのに同意したキャンディに「何故?」と思ってしまった。

その後、キャンディは、「自分で始末するべきだった。」とジョージに話す。この部分が最後の場面の伏線になっている。

で、最後の場面、ついに人間を殺してしまったレニーをジョージは「自分で始末」する。

レニーは、自分が悪いことをしたことはわかっていた。すごく悪いことである、ということもわかっていた。でも、反省することはできない。罪の重さを実感することができない。レニーには生きている価値がないだろうか? 犬と同様に、愛する者の手で始末しなければならない存在なのだろうか? 違う。

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