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キス

保育園のうちのクラスには3人の保母がいる。基本的にその3人で早番、中番、遅番を担当し、保育時間(朝6時半から夕方5時半まで)をカバーする。私はだいたい遅番なのだが、今週は基地の学校が春休みで、早番の彼女の子ども達が家にいるため、「学校もないのに休み中の子ども達をそんなに早く起こしたくないわ」という彼女の希望で、今週は私が早番だ。

6時半に部屋を開けると、すぐにひとりの子どもが登園してきた。いつも機嫌よく登園してくる子なのに、今日は珍しく母親のそばを離れたがらない。昨日から母親が長時間勤務のシフトになって、昨日のお迎えはベビーシッターさんだった。今日もベビーシッターさん用のお迎えセット(おむつ、着替え、DVDなど)を持っての登園だったので、それがいやだったのかもしれない。でも、母親にバイバイした後はいつものように私と機嫌よく遊び始めた。

他の子はまだ誰も来ていないので、膝にのせて「ひこうき」とか、じゃれあうようにして遊んでいたら、彼女が私にすりよってきたので、ハグをして "I love you." と言った。すると彼女が唇をつきだして、私の口にキスしようとする。私はついちょっと顔をそむけてしまい、彼女のほっぺにチュッとするふりをした。

彼女達にとって、ハグをして "I love you." と言われたら、唇にキスをするのは条件反射のようなものなのかもしれない。親子の間でそうやってキスをしている姿はよく目にする。私は、子どもをハグするのは大好きだけど、唇へのキスはできない。

この話を同室のタイ人の保母さんにして、唇にキスすることに抵抗がないかどうかを聞いてみたのだが、彼女は、唇にキスするよ、と言う。だって子どもが好きだから、と。もうひとりの同室のアメリカ人の保母さんには聞くまでもない。

親によっては、他人が自分の子どもにキスしたりすることを嫌う人もいるので、最初の研修の時に、「あなたは日本人だからまず心配ないと思うけど、子どもにやたらとキスをしたりしないように」という注意を受けた。

子どもにしてみれば、"I love you." と言いながらキスしてくれない私は、変な感じがするだろうなぁ、とちょっと申し訳ない気持ちはするけれど、この文化的差異はやっぱり乗り越えられない。

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