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本「日本とアメリカ逆さの常識」by アントラム栢木利美

アメリカ人の夫としばらく日本に住んで、子どもが幼稚園と小学生になった頃、サンフランシスコに引っ越して暮らし始めた著者が、アメリカ社会と日本社会の違いを感じたことについて書いた本。私の場合は、単に、日本の米軍基地で一日のうち数時間を過ごすだけだけど、彼女の場合は、やはり暮らしているから、いろんなことに気づくものなんだなぁ、と思う。

この著者も書いていたことで、ひとつ、そうそう、と思ったのが予防注射のやり方。
日本では、予防注射は、ひとつ受けたら、しばらく日にちをあけて別の予防注射を受ける。仕事を持っている親にすれば、そのたびに休みをとらなければならないし、また、その日にかぎって子どもの調子が悪かったり、なんていうこともある。でも、アメリカの場合、たとえば1歳児検診などで、3つくらい一度に予防注射を受けてしまう。医学的に見て、これって平気なのかな、と思うけど...平気なのでしょうね、多分。もちろん、注射を受けてきた子どもがその日、ぐずぐず言ったり、というようなことは多少はあるにしても。ただ、副作用があった場合、どの注射によるものかわかりにくいのではないか、と思ったりするけど。副作用のことを心配する声をあまり聞いたことがないのは、軍にいるせいか、保育園にいるせいか(保育園に入園する以上、決められた予防注射を必ず受けなければいけないので。保育者も含めて!)、それともアメリカ社会に一般的な傾向なのか、わからないけど。

また医療費の高さについても。日本では子どもの基本的な予防注射は公的な機関が費用を負担してくれるが、アメリカでは自己負担らしい。ところが軍の家族は無料で医療が受けられる。アメリカ人が歯並びを気にするのは有名だが、軍の家族であれば、歯科矯正を受けることもできる。これは軍に入ることで得られる大きなメリットだ。

住居が提供される、医療が受けられる、教育が受けられる。そこに魅力を感じて軍に入る人たちがイラクに行くことになったりするわけだ...

この本の中でとりわけおもしろかったのは、彼女の家庭で夫と妻の伝統的な役割が逆転したことについて書かれていたことだ。アメリカに渡って1年目、彼女の夫は大学院に行くことになり、彼女が主な生計の担い手とならざるをえなくなった。航空会社のグラウンドホステス、日本の雑誌のライター、更に衛星放送のキャスターと3つの仕事をかけもちする彼女と、家事・育児を一手に引き受ける夫。子どもたちは夫になつき、夫と妻の思いがすれ違い、夫婦でカウンセリングを受けることになり...

普通の日本人女性の感性で書かれた本で読みやすい。1993年発行ということでちょっと古いけど、今もそれほど変わっていないのではないかと思う。

日本とアメリカ逆さの常識

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