「心の理論」と自己イメージの形成について
しばらく前、放送大学の「乳幼児心理学」で、「子どもは4歳頃から”心の理論”をもちはじめる」というような話が出てきて、子どもはもっと前から他者の心がわかる、というようなことを書いた(「パンダっておめでたくない動物なんだね、きっと」)。今日の講義でまたこの「心の理論」の話がでてきて、ああなるほどそういうことね、とわかったことがあったので書いておこうと思う。
「心の理論とは、他者の行動の背景にその行動とは異なる”心”がある、ということが分かることを指す」とテキストには書かれている。典型的には、他者が誤った信念を持っていることが理解できるかどうかということで、次のようなテストが用いられる。
わかりやすい説明をネット上で見つけたのでそこから引用する。(開かれた学問(58) 子どもの「心の理論」)
「マクシは、後で食べようとチョコレートを『緑』の戸棚にしまって遊びに出かけました。マクシがいない間にお母さんは『緑』の戸棚からチョコレートを出して使い、『青』の戸棚にしまいました。その後、マクシが遊びから帰ってきました」という物語を聞かせたあと、子どもに「マクシは、チョコレートがどこに入っていると思っていますか」と問います。 もちろん正解は、『緑』ですが、この実験を行ったヴィマーとパーナーによると、3歳の子どもの多くは、『青』の棚と答えてしまうようです。一方、4歳の子どものほとんどが『緑』の棚と答えられるようになります。...(中略) ...3歳の子どもたちは、マクシの心を仮定して、彼の立場では『緑』の戸棚にチョコレートがあると思うはずだということが理解できなかったわけです。その意味でまだ十分に「心の理論」が発達していないということができます。
なるほど。それをもって心の理論が成立している、というのなら、確かに1歳ではないだろう。でも、
ただ、4歳を「心の理論」の始まりと考えることについては、異論もあります。たとえば、「ふり」の理解のできる1歳半台から認める立場や、願望や信念などを手掛かりにして人の行為を推定できる3歳台に求める立場もあり、論争になっています。
とも書かれてあり、私の疑問ももっともだったのかな、と思った。
今日の話は、「自他についての理解の発達」で、ひとつには子どもが自分についてのイメージをどう形成していくか、ということ。まわりの人間に愛され、「おまえはすごい」と言われて育った子どもは自分について肯定的なイメージをもつことができるし、あまりかまってもらえなかったり、精神的肉体的な虐待を受けて育てば、自分についてのイメージは否定的なものとなる。これは本当だと思う。
アメリカの親達はいつも子どもに"I love you." と言い、抱きしめたりキスをしたり、と愛情を積極的に表現する人が多い。これは素敵なことだと思う。今は日本の親もそうなってきているのかな。どんな表現の仕方でも、子どもが親の愛情を疑うことなく感じられればいいのだと思う。自分を肯定的にとらえることのできる子どもがたくさん育ってほしい。
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