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本「不倫と南米」by 吉本ばなな

風邪で外出する気がしなかったお休みの日、スペイン語や南米関係のホームページを探していて、そこで紹介されていた本などをいくつかリストアップし、「図書館に行く」という娘に「この中から何か借りてきて」と頼んだところ、借りてきてくれたのがこれ。1回に10冊借りられるうち、今回、9冊は保育園用に紙芝居やら絵本を借りているので、1冊しか借りられなかったのだ。

アルゼンチンを舞台に、7人の日本人女性が一人称で語る短編を集めたもの。吉本ばななさんは自分でアルゼンチンに旅行し、そこで見た光景を旅行記にするかわりに小説にしてしまった、という感じだ。読んでいて、ああ、私にはこういう文は書けないなぁ、この人はやっぱり文学者なんだなぁ、と思う。

はじめて見たブエノスアイレスは、ヨーロッパの街並みに確かに似てはいた。しかし、そこに息づく濃厚な南米のムードは至るところから漂い出て、すべてを覆いつくしていた。壁の落書き、広告の激しい色彩、ごみの舞う舗道、見たこともない街路樹は激しく枝を伸ばし紫や赤の花をつけ、子供たちはどんな狭いところでも空間さえあればめったやたらにサッカーをしていた。空の青も、強烈だった。押さえても押さえてもにじみ出る南米の大地の力が街を行く人々の顔に刻み込まれていた。(p.11)

こういうのを読むと、行ってみたいなぁ、と思う。その空気を感じてみたい。
本の中にところどころアルゼンチンの写真がはさまれている。
街角の人々、日本とは違う墓地の風景、遺跡、滝....
空気が変わると自分も変わるのだろうか。結局は変わらないのだろうか。

今は小説をほとんど読まない私だけど、昔は好きだったなぁ、と思い出した。
「不倫」という言葉がタイトルに入っているが、どろどろした話はなくて、さらっと読める。
2週間の旅行でこんな小説を書いてしまう、というのはすごいなぁ、と思う。

4344404173不倫と南米―世界の旅〈3〉 (幻冬舎文庫)
吉本 ばなな
幻冬舎 2003-08

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