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「わたし」と「あなた」

2歳の哲学」に反応してくれる人がいたので(よい。さん、ありがとう(^^))、以前からちょっと気になっていることを書いてみたい。

「わたしのもの」という意識が特徴的な2歳。英語では mine という言葉があるが、日本語では「わたしの」とか「ぼくの」という言い方が出てくるのはもっと後のような気がする。最初にでてくる言い方は 「○○ちゃんの」というような言い方ではないだろうか。

親やまわりの人から「○○」「○○ちゃん」と呼ばれて、それが自分のことだとわかるようになってくる。それで、自分のことを言うときに「○○ちゃんが何々するの」というような言い方になる。保育に関わっている人や子育て中の人に聞いてみたいのだけど、「○○ちゃんが」ではなく「ぼくが」「わたしが」という言い方が出てくるのは何歳くらいからだろう。

アメリカの子ども達が "I" (わたし)とか "you"(あなた)という言葉を使い始めるのは2歳近くになってからだ。"I love you." のように決まった言い回しは1歳半くらいから使う子どももいるが、相手を you と呼ぶのだとわかってくるのは2歳くらいだと思う。だいたい、1歳児は、ママのことはママ、パパのことはダディと呼び、そのほかの人のことは名前で呼ぶ。そして自分のことは I とか my とか me とか言う言葉で言うのだ、とわかっていく。ママはひとり、パパもひとり、自分もひとり。マイケルやジェーンもそれぞれひとりだけど、you というのは特殊な言葉だ。ママが you になることもあるし、マイケルが you になることもあり、自分が you と呼ばれることもある。you というのは特定の誰かのことじゃなくて、直接目の前にいる相手のことを you というのだ、ということがわかってくるのが2歳だと思う。

では日本ではどうか。日本語ではしばしば主語が省略される。
英語では "What are you doing?" "Do you like it?" というふうに、相手に質問するときには you という言葉が出てくるのが普通だけど、日本語だと「何やってるの?」「これ、好き?」というふうになって、「あなた」「君」という言葉は使われない。もし、使うとしても、「 ○○ちゃん、何してるの?」「 ○○ちゃん、これ好き?」と名前を言うのが普通だ。あるいは、小さい子に対しては、「ボク、何してるの?」と尋ねることもある。だから日本の子ども達が you という概念をもつようになるのはアメリカの子ども達より遅いのではないだろうか。

だからどうだ、というのはわからない。「わたし」という言い方をしなくても、「○○ちゃんの」という言い方で mine という概念を持つのは日本の子どもたちも同じだ。だから、使っている言語によって子ども達の思考回路が影響を受けるのかどうか、という点についてはまだわからないのだけど、興味はある。

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コメント

「2歳の哲学」に反応したよい。です。

>「○○ちゃんが」ではなく「ぼくが」「わたしが」という言い方が出てくるのは何歳くらいからだろう。

についてですが、あまり意識した事は無いのですが、ウチでは3歳児ぐらいからチラホラ出てくる気がします。

読んでて、日本語で訳しにくい英語・英語の訳せない日本語があるって話を思い出しました。
どんな言葉か思い出せないので、説得力がありませんが、やっぱり言語によって思考は違ってくるんじゃないかな~と思いました。

投稿: よい。 | 2005.03.11 22:01

よい。さん、また反応してくださってありがとうございます(^^)。

そうですか。3歳くらいですか。
自分の子どもが小さい頃にはそういう問題意識がなかったので
いつ言い出したのかが思い出せないんです。
また他の人の意見も聞きたいな、と思っています。

日本語に訳しにくい英語のことなど、思い出したら
またぜひ聞かせてくださいね(^^)。

投稿: じゃりんこ | 2005.03.11 23:53

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