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シンドバット

これはシャーペンの芯が40本入っていて、なおかつシャーペンとしても使える、というもの。生協のカタログにあったので注文したのが昨日届いた。基本的に替芯なので、シャーペンとして使うにはちょっと太くて短い感じはあるけど、ペン先もちゃんとしまいこめるし、コンパクトでなかなかいい。なんといっても「シンドバット」っていうネーミングがいいな(^^)。

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映画「ナイロビの蜂」The Constant Gardener

私にとってはいい映画だった。この映画を見なかったら気づかなかったようなことに気づかせてくれた。

この映画に描かれているようなことは実際にあることなんだろうか...先進国の製薬会社がアフリカの人たちを実験台にして自分達の利益を追求する。政府もそれに加担している。それに気づいて告発しようとした人が殺されてしまう...殺されてしまう、までのことはないにしても、これに近いことはあるのだろう...
送られてくる救援物資の実体は使用期限の切れた薬品。無料でエイズ検査や結核検査を行っている製薬会社の真の目的は...

広大なアフリカの風景。優雅に飛んでいく鳥の群れ。ひしめきあう貧しい家。...そんななかで、最後のほうに映し出された子どもたちの笑顔が印象的だった。

ラブストーリーとしては共感できない部分があるけれど、映像の持つ力を感じさせられる作品だった。

(以下ネタバレ)

テッサは素敵な女性だと思う。おかしいと思うことに対して率直に発言し、言うだけでなく、実際に行動もする。スラムのなかに入っていく。有力者に対して直接に訴える。それでいて、バリバリの活動家というイメージでなく、子ども達と同じ目線で会話する優しさがある。夫や仲間と冗談を言い合うやわらかさがある。彼女の笑った顔は本当に魅力的だ。
ただ、私が納得できないのは、大切な話を一番大切な人に話さなかったことだ。夫をまきこみたくなかったから?夫には理解してもらえないと思っていた。確かに、死産した病院から帰る道で、彼女の隣で生まれた赤ちゃんを抱いて遠くの家まで歩いて帰る子どもを車に乗せるのを拒否する夫だ。彼女にとって、不正をやめさせる闘いは大事なことだった。これをやめたら彼女が彼女でなくなってしまうようなことだ。そのことを話せない夫が彼女の最愛の人だったのか。黒人医師アーノルドのほうが彼女のよき理解者だっただろう。恋愛は理解とはまた違うことだから?...多分そういうことなのかもしれないけど。

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知っておきたい保育情報

今日のタイトルは、次女の中学で総合学習の一環として設けられた講座のひとつ。「ごみの話」とか「わが町の高齢者福祉を知る」など9つの講座が設けられ、自治体の職員の人が学校に来て話をする。保護者の方もどうぞ、ということで、今日、アメリカの祝日でお休みだった私は「知っておきたい保育情報」なんていうタイトルに惹かれて行ってみることにした。

話をされたのはある保育園の園長先生。聞いていて思ったのは、小さい子ども相手の仕事をしている人に独特の話し方だなぁということ。噛んで含めるようにゆっくりと話す。相手が中学生であっても同じなのだ。中学生はそれが可笑しくてちょっとざわざわしている。アメリカ人で、大きい子たちに向かって話すときも小さい子に話すような話し方をする人は知らないなぁ、と思ったけど、うちの保育園だと、たくさんの子どもを前に話す、ということがあまりないからなのかもしれない。幼稚園の先生なんかだとやっぱり同じような傾向があるのかも。この間、「理想の恋人.com」(Must love dogs) という映画を見たけど、幼稚園の先生をしている主人公が、泣き言を言う男性に「幸せなら手をたたこう」を歌う姿を見て笑ってしまった。

で、肝心の講座の内容は、さすがに中学生対象なのでだいたい知っているようなことだった。でも、うちの町の保育園の待機児童がどのくらいいて、逆に幼稚園は定員割れしているというような実態が数字で示されているのは興味深かった。言及はされなかったが、資料を見ると、待機児童を減らすために定員の弾力的運用を行っているとのことで、定員よりたくさんの児童が入所している。保育所の面積基準及び保育士の配置基準の範囲内で可能な限り多くの児童が入所できるように、と書かれていたけど、現場はかなりきついのではないだろうか。ミクシィの保育コミュニティを見ていると、2歳児と3歳児あわせて20人以上をひとりで見るように言われた、など、信じられないような保育園も日本のなかにはあるようだ。このことについてもう少し聞いてみたかったけど、質問の時間になっても中学生は誰も質問しないので、気後れして聞けなかった。そもそも保護者で来ていたのも私一人だったし(^^;)。

話を聞いていて気になったことがもうひとつ。園長先生が「学童に入ってた人いる?」と聞いて、3、4人の子が手をあげたのだが、それを見て「これだけ?みんな幸せねー」と言われたこと。確かに保育園や学童は「保育に欠ける」子が利用するわけだけど、保育園や学童を利用しているからといって幸せでないわけじゃないのだし。もちろん園長先生もわかっておられることだろうけど。

とにかく、子育て支援という名目で今はかなり保育制度が充実してきているんだな、と思った。でも、たとえば(これはうちの町の話ではないけど)夜間10時まで保育園で預かる、とかいうのは何か違うんじゃないかなと思う。確かにそういう需要もあるのかもしれないけど、その人はその人の需要にあわせてもう少し個人的なところをさがしたほうがいいような気がする。親を支援するのもとても大事なことだけど、やっぱり子どもが落ち着いて毎日生活できるような環境を用意することが一番大事なことだと思う。

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ビデオ「旅するジーンズと16歳の夏」The Sisterhood of the Traveling Pants

好きな作品だった。

4人の女の子仲良し組。母親どおしが出産前に友達になり、生まれたときから濃密なつきあいを重ねてきた。ところが16歳の夏、初めて4人は別々の場所で過ごすことになった。自信家で明るいブリジットはメキシコでのサッカー合宿に。美しく内気なリナは祖父母の暮らすギリシャへ。陽気でストレートな性格のカルメンは離婚した父の暮らすサウスカロライナへ。探究心旺盛なティビーは町に残ってドキュメンタリー映画を撮る。性格も体型も違う4人だが、出発前、その4人全員にぴったりフィットする不思議なジーパンを見つけ、夏の間、それを交替ではくことにする。

そんなジーパンはありえないと思うのだけど、ちょっとひとつ不思議なことを見つけてみんなでワクワクする、そんな女の子達の気持ちが伝わってくる。

最初にジーパンをはいたのはリナ。ギリシャの風景がなんとも美しい。リナはそこである男性と知り合うが、それは祖父母の代から対立している家の息子だった。カルメンは父が再婚を考えていると知る。父は新しい「家族」と仲良く暮らしていた。ブリジットはサッカーのコーチに恋をする。ティビーは生意気な小学生の女の子と知り合い、その子は強引にティビーの撮影助手となる。

それぞれの夏。今まではつらいことがあったらいつも友達がそばにいたけど、今はいない。4人の心をつなぐはずの魔法のジーパンも奇跡を起こしてはくれない...

4人の個性がうまく描き分けられ、それぞれのエピソードが心にしみる。そして、やっぱり友達はいいものだ、と感じさせてくれる映画だった。

(以下ネタバレ)

心に残った場面。

リナが魔法のジーパンをはいて、おじいちゃんに訴えるところ。
カルメンがティビーに「あなたには怒ってるって簡単に言えるのに、パパには言えない」と言ってからパパに電話をする場面。...そして、もちろん結婚式の場面。
弱みをみせないブリジットが「今、ママと話したい」とひとり弱音をはくところ。...そして、できすぎだけど、ジーパンを持って逃げた犬を追いかけてコーチと再会するところ。
ティビーが病院にベイリーを見舞い、魔法のパンツを渡す。ベイリーが「もう魔法は効いたよ。あなたに会えたもの」という場面。

インターネットムービーデータベースで、「あなたは4人のなかの誰に似ている?」っていう話題があがっていて、いくつか読んでみると「自分はリナに一番近い」という人が多いのにちょっとびっくり。私自身もこのなかではリナに近いかな、と思うけど(「美しさ」という要素は抜かなければいけないけど(--;))、アメリカ人はもっと自信家の人が多いかな、という印象があるので。でも、リナが一番普通っぽいからかな。
いずれにしても、みんな違って、そしておたがいの良さをわかりあえるようなそんな関係は素敵だなぁと思う。

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映画「RENT」

ミュージカルってなんとなく苦手だと思っていたのだが、1990年頃のニューヨークが舞台で、エイズと向き合った人たちが登場する、ということで興味をひかれた。で、予告編を見てみたら、そこで歌われていた歌が気もちよくて、見に行きたくなった。

オープニング。ピアノのイントロが静かに始まり、コーラスが重なる。予告編で聞いたあの歌だ。コーラスのハーモニーも気持ちいいが、ジョアンヌの張りのある声のソロがまたいい。Seasons of Love. この一曲を聴いただけで、すぐにこの映画が気に入ってしまった。

ニューヨークのアパートで暮らしながら、家賃を払っていない若者達。家賃を払うか立ち退くかを迫られるが、どちらもする気はなく、「ホームレスを追い出すな」という抗議のライブが計画されている。

ミュージシャン、ダンサー、映画制作者を夢見る者。ドラッグ常用者。HIVポジティブの人たち。同性愛の人たち。...私との接点なんか何もなさそうなのに...映画に出てくる人たちはそれぞれ個性的で魅力的だ。(とりわけコリンズはうちのクラスの保育士Eと雰囲気が似ていて親近感を持ってしまった。)死ぬまでに一曲でいい、素晴らしい歌を作りたい。自分らしい映画を撮りたい。誰かを愛したい。何かを求めるそのひたむきさ。仲間を思う気持ち、仲間を大切にする態度。何かと傲慢さが目につくアメリカだけど、そこで一日一日を一所懸命に生きている人たちもいるのだ...。

とにかく歌がみんないい。歌っている人たちがうまい。歌詞も素敵で、サントラを買った。当分、これで映画の余韻に浸るかな(^^)。

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びっくりの一日

3時ごろから雨が降るだろうという天気予報。それで洗濯物を外に出すのはやめておいたのだけど、保育園でお昼を食べているときに外を見ると本当にいい天気。もうひとりの保育者と「今日の午後はお散歩に行こうかな」なんて話していた。「こんなのだったら、洗濯物、外に干してくればよかったわ」とか。ところが、2時ごろから空がどんよりと暗くなったと思うと、3時前には本当に雨が降り始めた。私が仕事を終えた6時前には大雨。小さい子どもを抱えたおかあさんたちは玄関のところで小止みになるのを待っておられたけど、今日は長女の塾のある日。早く帰ってごはんを作らなくちゃ...と雨の中をほんの20メートルほど駐車場の車のところまで走っただけで、靴の中にも雨が入ってびしょびしょに。

車を走らせると、すぐに前が見えなくなった。ワイパーをどんなに速く動かしても、霧のなかにいるようでまわりが見えない。対向車のライトのまわりが虹のようにかすんで見える。対向車がここを走っているのだから私はこのあたりを走らなくちゃね、という感じでゆっくりと手探りで進むが本当にこわい。そのうち、どうも道をはずれているらしい、と思い、停車すると隣にパトカーが来て、「曇り止めをつけなくちゃだめですよ」と言って乗り込んできて、曇り止めをつけてくれた(^^;)。運転歴はそこそこあるのにこんな基本的なことができないなんて(--;)。まわりが見えるようになったものの、雨は短時間にかなり降ったらしく、ところどころが川のようになっていて、車で走ると派手な水しぶきがあがる。

今日は他にもびっくりしたことが。
朝から元気に遊んでいたTがお昼前になんだかぐずぐず言い出した。しまいには自分でクッションを持ってきて寝っころがるので、ああ眠くなったのかな、と思ったが、額に触れると熱い。熱を測ると102.1度(華氏。摂氏では38.9度)。突然そんな熱を出すなんて信じられない思いだったけど、実は朝から熱があったらしい。おかあさんは解熱剤か何かを与えて連れてきて、保育者には何も言わなかったのだ。

もうひとつ。
午前中、園庭で遊んでいると、滑り台のところにハチが。止まったまま動かない。子ども達がいるので殺虫剤を使う、というわけにもいかない。部屋にいた保育者のK(フィリピン出身の20代の女性)に「ハチがいるんだけどどうしよう」と言うと「つかまえれば」と、こともなげに言う。「えーっ、できないよ。やってくれる?」と言うと、おむつがえに使うごく薄い手袋をはめただけで、ハチをつかんでゴミ箱にポイ。「この間、ハチの巣退治に来てもらうのに5000円払った」という話をしたら、「そういうときは電話して」と言ってくれた。養蜂場かなにかでハチを体中につけている人の映像を見たことがあるけど、ミツバチとかはこわがらなくていいものなのかなぁ。

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本「生協の白石さん」by 白石昌則 他

とある大学生協の「ひとことカード」。「こんな商品を置いてほしい」など、生協への要望を書くものだ。ところが、なかにはまじめな要望とは思えないものもある。「単位がほしいです」「愛は売っていないのですか?」など。無視してしまうこともできるけど、白石さんはこれに適当な返答を書いて掲示。その軽妙な受け答えが評判になった。

「~を取り扱ってほしい」という要望があった場合、その商品が生協にて仕入れ可能かどうか、販売見込みはどうか、など、多角的に検討しなければならない。ところが、このような「不真面目な」質問については、そのような調査も必要なく、その場で思いついたことを書けるのでラクであり、時にはありがたく感じていた、と白石さんは書いておられる。そういうふうに楽しんで回答されていたからこそ、ヘンな気負いやてらいのない、読んで楽しい回答となったのだろう。回答からも、この本のために書き下ろされた文章からも、白石さんの誠実な人柄が感じられて気持ちいい。

近所のスーパーでも、この手のカードを見たことがあるけど、「何番レジの誰それの態度が悪い」みたいな投稿が結構あり、読んでいてイヤな気持ちになったことがある。それを実名のまま掲示する経営者側の神経もどうかと思う。

うちの職場にもこの手のカードがあるのだ、ということを先日のルームリーダー会議で知った。保育園は「サービス業」なので、カスタマーカードがあり、サービスに満足した、とか、不満な場合、それをカードに書いて上層部に知らせることができるようになっているらしい。で、リーダー会議でも話が出ていたのだけど、みんな不満については書くんだけど、満足した、ということをわざわざ書く人はあまりいない。現実には、親から感謝の気持ちを聞くことも多いのだけど、それがカードであがってくることはめったにない。だから、保護者面談とか、そのほかどんなときでも、親から「どうもありがとう」というような言葉を聞くことがあったら、このカードを渡して一言書いてもらうようにしなさい...って管理職から言われたけど、やっぱそれはできないなぁ...(^^;)

生協の白石さん
白石 昌則著

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蜂の巣退治

Beehive久々に天気のよい日曜日。ベランダにシーツを干そうとしたら、ハチを発見。えーっ、いやだなぁと思って見ていると、なんと巣がある(>_<)! 以前、市役所から防護服を借りて夫に退治してもらったことがあるけれど、今日は市役所も休みだし、自分でやるのはやっぱりこわいし。

ということで電話帳で蜂の巣駆除をやってくれるところをさがす。駆除専門のところだとアシナガバチやミツバチでも料金が15000円から、とか言われ、さすがにそれは出せないなぁと思い、便利屋さんをあたる。8000円プラス消費税、というのが、いくつか聞いたなかでは一番安かったのでお願いする...けど痛い!

業者の方が夕方来られたときは巣にハチはいなかった。小さい巣なので、多分、今は女王蜂しかいないだろう、とのこと。「巣だけ取ってしまってもまた作るかもしれないけど、どうします?」と訊かれたが、とりあえず取ってもらうことに。親指と人差し指、素手でプチンとつかんでおしまい!一応、ベランダのサッシに殺虫剤を撒いてもらい、「もしまた作るようだったら2、3回は無料で来ますよ」と言ってくださった。で、料金8000円...を請求するのは申し訳ないなぁという感じだったので「まけてもらえると嬉しいですけど」と言うと5000円にしてくださった(^^)。...けど、やっぱ痛いなぁ(--;)...自分でできなかったんだからしかたないけど。

女王蜂は人間を攻撃しないとのことなので、アシナガバチなどの小さい巣なら殺虫剤があれば素人でも駆除できるようだ。今度また見つけたら...まあ、何度かは来てくださるとのことなので、お言葉に甘えるとして、そのあとは、防護服を借りて、自分で挑戦...できるかな(^^;)。とりあえず、ハチさんが来ないことを祈るばかり。

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映画「許されざる結婚」Forbidden Marriages in the Holy Land

「エドワード サイード OUT OF PLACE」 という映画を見に行ったのだけど、私自身はエドワード・サイードという人を知らなくて((^^;)エルサレムで生まれたパレスチナ人の知識人らしい)、特別な思い入れがないので、インタビュー中心のドキュメンタリーにあまり感じるものはなかった。が、これに引き続いて行われたトークショーで「許されざる結婚」という1時間あまりの映画が上映され、こちらはなかなかおもしろかった。

ユダヤ人とパレスチナ人、白人のパレスチナ人と黒人など、主に宗教の違いからまわりに祝福されないカップル数組にインタビューしたドキュメンタリー映画。イスラエルにはユダヤ人だけが住んでいるわけじゃなく、アラブ人もたくさん住んでいる。その人たちが恋におちたら...やっぱり恋の力は強い(^^)。親兄弟に反対され、そこの社会理念に反していても、恋を貫いた人たちの幸せそうな姿を見ていると嬉しくなる。ただ、子どもがいじめられたり、と何事もうまくいく、というわけではないようだ。「おじいちゃん、おばあちゃんが家に来ないのは僕のことが嫌いなの?」と子どもに尋ねられたり。それでも、子どもには子どもの道があり、彼らが大きくなったときに、自分で自分のアイデンティティを選ばせたい、と言う。

アラビア語もヘブライ語もわからないうえ、字幕は英語だったので、字幕を追うのに忙しく、映像がゆっくり見られなかったのは残念だったけど、ちょっと希望を持てるような映画を見られてよかった(^^)。

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ままごと遊びが嫌いなわけは

これはうちの保育園の子ども達のことではない。 「あたりまえ」を疑う社会学 という本のなかで、著者の好井氏がご自分の息子さんのことを書かれていたのだ。

息子さんが小学校2、3年の頃、好井氏に「ぼくは保育園のとき、ままごとをするのが嫌だった」と話したのだそうだ。おとうさん役をさせられたのだけど、その役にどうしても違和感があってできなかったのだという。テーブルの前にあぐらをかいて座り、タバコを吸い、新聞を広げて、ご飯ができるのを待つーそういう役。ところが、当時の彼にとって、それはおとうさん(好井氏)のイメージとはかけ離れていた。好井氏はタバコをすわないし、掃除、洗濯、夕飯の支度、後片付けもする。食事が運ばれてくるのをあぐらをかいて待っていたことなどない...そうだ。(p.200)

「おとうさん」というカテゴリー。そこには、いつ、何をどのようにすればいいのか、という実践的な処方がはりついている。それを検討したり、吟味したりすることなく「あたりまえ」に生かしておくことは気持ちのいいことだろうか。ーと好井氏は問いかける。そして、「障害者」とか「ゲイ」とかいう言葉でカテゴリー化されている人たちが、一般的なカテゴリーを壊し、新たなカテゴリーを生成しようとしている取組みを紹介されている。「私たちは同性愛者だが、あなたたちが思っているような「同性愛者」ではない」(「ゲイ・スタディーズ」)

「母の日」や「父の日」に、保育園で何かできることがないかを考えるとき、「おかあさん」や「おとうさん」のイメージを思い浮かべるけど、一般化するのは結構むずかしい。ちなみに1歳児についていえば、「ままごと」もどきのことは、男女にかかわらず、みんな好きだ。料理をするとか人形を寝かしつけるとか。本やダンスが好きなのも男女差をあまり感じたことはない。春になると「虫」にすごく興味を持つのは男の子が多いかな、とは思う。でも、女の子でも興味のある子はいるし...性差なんてもともとはなくて、子どもは社会的に期待される役割を身につけていくものなんだろうか。

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本 「あたりまえ」を疑う社会学 by 好井裕明

放送大学で今期とっている「フィールド社会心理学」は、毎回、様々なフィールドワークが紹介されて、とてもおもしろい。暴走族、シャーマン、アトピー...。私自身は「バイリンガル」について理解を深めたいと思っているのだけど、実際、どんなふうに調査をすすめていけばいいのかがわからない。そんなとき、「Passion For The Future」 でこの本が紹介されていて、読んでみようと思った。で、とてもおもしろかった(^^)。

社会調査を行うときに、質問を用意して回答してもらい、それを統計的に処理して結論を導く。いかにも科学的に見えるけど、こうした方法に私はいつもなんとなく腑に落ちないものを感じていた。この本を読んで、ああ、私の感じていた気持ち悪さはそういうことだったのか、と思った。

たとえば、次のような質問項目にどう答えるか?
「あなたは本当なら感じたくないような感情をいだいてしまうことがありますか?(とてもよくある 1-2-3-4-5-6-7 まったくない)」
まず、質問内容が曖昧だ。それでも、1から7のどこかに○をつけなくてはならない。こういうアンケートをどれだけたくさん集めても、その結果、何が明らかになるというのだろうか。

様々な社会問題について調べたいと思う。差別の実態について聞き取りをしたい。でも、誰がそんなことを好き好んで話すだろうか。調査のためだけに何故こちらのプライバシーをさらけださねばならないのか。調べようとする人は自分が「余計な存在」であることを自覚しなくてはいけない。

マイノリティと呼ばれる人々。調査者が自分をその枠外におき、自分は「普通」の人間であり、対象者とは違う、という設定のもとで聞き取り調査を行ったらどうなるか。

部落解放運動をすすめている当事者とある評論家との対話で、評論家が切り出す。
「私は特に厳しい差別を受けた経験もないし、ひどい差別などしたことはありません。その意味で普通の人間なのですが、そうした立場から、いろいろお尋ねしたいとー」(p.222)

相手はこの発言をそのまま承認し、対談が始まったのだそうだが、筆者はこれに驚いたという。「普通の人間」は差別を受けたり、差別をしたりしない...この評論家の語りは暗にそういう見方を主張しているのだ。

普通って何か。あたりまえって何か。同性を愛してしまうゲイの人たちは「普通」ではないのか。ひきこもる人たちは「普通」ではないのか。そして、調査者自身も「普通」であることにどれほど自分がとらわれているかということについて自覚しているだろうか。

「あたりまえ」を疑う、ということについて、筆者は自分の経験からおもしろい例をあげておられる。このことについてはまた書きたい。

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映画「ガーダ パレスチナの詩」

ガーダというパレスチナ人女性が23歳で結婚し、35歳になるまでの12年間の日常の生き様を追ったドキュメンタリー。

パレスチナでは親の決めた相手と伝統的な式をあげて結婚するしきたりになっているが、ガーダは古いしきたりに縛られることを嫌っている。それでも家族のために披露パーティを開いたものの、式はあげずに新婚旅行に出発。ふたりの生活も、夫のほうが料理熱心だったり、と伝統的な男女の役割分担にこだわらないものだ。パレスチナというと、占領下の暗い生活をイメージしがちだけど、結婚を祝う人々の明るい表情や、若い夫婦の「新しい」生き方が新鮮に映る。出産の場面も近代的な病院で、夫が立ち会っている姿におやっと思う。

でも、そういう明るい面ばかりではない。突然鳴り響く銃声。人々は慣れっこになってしまっていて、パニックになることもない。「イスラエル兵の目のつくところに出るな」と注意するくらいだ。突然、封鎖される道路。自分の家はその道の向こうなのに帰ることができない。いつ封鎖が解かれるのかもわからない。道路が封鎖されてしまったために、自分の子どもが病院で瀕死の状態だというのにすぐに駆けつけてやることができなかった親。その子はイスラエル兵に背後から頭を撃たれたのだ...13歳の子どもが何をしたというのか。イスラエル兵に石を投げたから死ななければならなかったのか...こんな「日常」を過ごしていれば、イスラエルを憎む気持ちが生まれてくるのは当然かなぁと思う。

ただ、映画は、イスラエルの非を正面から告発するというものではない。道路を封鎖されたとき、ガーダは監視しているイスラエル兵に「どうしても向こうに行かなければならない」と訴えかける。対応するイスラエル兵は若く、とまどっている様子が見える。ガーダは「パレスチナの女性達の歴史を書きたい」と聞き取りを始めるが、オリーブやオレンジの実る豊かなパレスチナのイメージ、歌のあふれた生活など、あくまでもパレスチナの人たちのふだんの生活に主眼がおかれている。

撮影、監督は古居みずえさん。古居さんは取材を始めた1988年には40歳だったそうで、長い年月をかけて500時間以上のテープを記録した。今日は上映のあと、古居監督と編集の安岡卓治さんによるトークショーがあり、「写真を撮影するときは被写体になる人との信頼関係みたいなものが重要だと思うのだけど、どういう点に注意すればよいのか」という参加者からの質問が出た。これに対し、古居監督は確かにそれが大事だ、と話され、相手がいやがった場合は撮影しない、という話をされていた。ただ、通訳であったガーダの助けで撮影させてもらったこともあるという。ご自身、この映画を撮ったことで取材を受けることが多くなり、プライバシーを明かすことに抵抗を感じることもあるのに、ガーダをはじめ、多くの人が撮影に協力してくれたことに感謝されていた。「ゲストをもてなす」というイスラムの精神にも触れられ、トルコのことを思い出して、そういう雰囲気はあるんだろうなぁ、と思った。

ちょうど「あたりまえを疑う社会学」という本を読んでいて、フィールドワークとか社会調査を行う者の態度とかセンスがとりあげられていたので、その点からも興味深いトークショーだった。その本のなかでは、「フィールドワークを行う者が「傍観者」として調査対象の外側とか高みにいるのでは、なかなか生き生きとした研究成果は得られない」ということが述べられている。古居監督の場合は、実際、パレスチナの人のなかに入って一緒に生活したのだ、ということが感じられる作品だった。

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日本のイメージ

昨日の続き。ドイツの子ども達に日本のイメージを訊いて一番多かった答えはー「アニメ」。この答えを聞いて「なるほどー」と思ったのは、海外旅行で日本のマンガを目にする機会が多かったからだ。

とりわけ記憶に新しいのがイタリア。といってももう約3年前になる。イタリアでは日本はどんなイメージなんだろうな、と本屋さんで日本に関する本を探したりしたけど、ローマの大きめの本屋さんでも、日本語会話の本が少しあるくらいで、日本がそれほど人気のある国ではなさそうだった。

でも!これだけは明らかに日本の影響力を感じたのが、マンガ。

テレビをつけたら日本のアニメがやっている、ということがよくあった。デジモン、ドラゴンボール、メダロット、名探偵コナン、釣りキチ三平、らんま1/2。(私にわかったのはコナンと釣りキチ三平くらいで、あとのものは子ども達に教えてもらった。)タイトルはわからないけど日本のもの、というものもあった。シンプソンズなどのアメリカのマンガも見かけたが、日本のものがダントツ。放送はイタリア語なんだけど、タイトルにどーんと日本語が出たり、アニメ映像に「たこやき」なんてのれんが出てたりするのが可笑しい。

MangaManga2駅の売店では、ポケモン、おジャ魔女どれみ、ベイブレード、ワンピースなどのビデオが売られていた。街中の屋台みたいなところで売られているコミックにも日本のものを翻訳したものがたくさんあった。「りぼん」などの少女向け雑誌に書いている人の作品もあり、実にバラエティ豊かな作品が翻訳されている。左の写真(クリックで拡大)は売られていたコミックスの例。日本のものばっかり!?

さらに、スーパーマーケットやモール街では、ハローキティやハム太郎などのキャラクター商品が置いてあり、なかなか人気があるのかな、という感じだった。

他の国でも、日本のマンガを見かけることは結構あった。マカオでは中国語に翻訳された「クレヨンしんちゃん」を買ったけど、これはかなり笑える(^^)。日本のマンガにハマっているアメリカ人にも会ったことがある。アメリカで日本のアニメ雑誌(?)が英語に翻訳されているのを定期購読していたそうだ。そういえば「かもめ食堂」にも日本のアニメおたくのフィンランド青年が登場していたっけ。ドイツには行ったことがないけど、日本といえばマンガを連想する、という答えが多かった、と聞けば、さもありなん、という気がする。

さすがに、「じゃりン子チエ」を生んだ国、マンガは日本が世界に誇れる文化(^^)。

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日本といえば

帰りの車のなかでラジオを聞いていたら、1ヵ月後にサッカーのワールドカップを控えたドイツの様子が話されていた。それで「ドイツの子ども達に日本のイメージを訊いたところ、一番多かったのはどんな答えだったと思いますか」という男性アナウンサーの問いに女性アナウンサーが「やっぱりサムライとかでしょうか」と答えていたのだが、これは不正解。答えを聞いて私は「あーなるほど!」とすごく納得してしまった(高2の長女に同じ問題を出して正解を伝えたところ、同じく大いに納得)のだけど、さて、正解は何でしょう(^^)?

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放送大学面接授業「英語Ⅳ」

現在放送授業で「英語Ⅳ」を取っているが、これがおもしろい。様々な話題(色、香り、音、教育、コミュニケーションなど)について、日本とその他(主に英語圏かな)の国でどんな特徴があるか、というのを比較考察するもの。講師の斉藤兆史先生と大橋理枝先生のコンビも楽しい。斉藤先生のおやじギャグを若い大橋先生が軽くいなしたりつっこんだり、と、結構笑ってしまう。そのふたりの先生にじかにお目にかかれる面接授業がある、ということで、希望者が多くてはじかれるかな、と思ったけど取ることができた。語学系の授業は女性が多いだろうと思っていたら、結構男性が多いのにもびっくり。仕事に必要でブラッシュアップしたいとか、定年後に海外移住を考えているとか、英語を学ぶ動機は様々。最初の日にそれぞれ英語で自己紹介をしたから、どんな人が受講しているのかも知ることができた。

面接授業1単位は5時間(1時間は135分)。まず先々週の日曜に2時間。大橋先生の担当で、英語Ⅳのテキストからいくつかのトピックを選んで精読。このときに、2週間後の授業で発表する課題についても提示された。先週の日曜は斉藤先生の担当(大橋先生も来られていた)で1時間。英語力をアップするための勉強法について。英語の勉強法についてはまた書きたいと思っている(って以前一度だけ書いたのはもう1年近く前だ(^^;))。そして今日は受講生による発表で担当は大橋先生。「特定の文化事象について、複数の文化の間で比較して述べなさい」というのが課題で、発表は英語。大橋先生は、今日は最初からほとんど英語で話されていたし、英語での発表というのは慣れていないと結構大変だと思うけど、みなさんそれぞれ興味深い話題を選んで話されていた。交通マナーとか食文化に関する話題が多かったかな。個人的な経験に基づいた話はおもしろい(^^)。

私は課題を提示されたときに、日米の保育園の違いについて話そう、と決めた。が、この授業の最初の日は風邪でボロボロで、先週の日曜の授業のときも風邪が完全にはぬけていない状態だった。先週火曜あたりからようやく体調がもどってきて発表の準備を始めた。日米といっても私が知っているのは基地の保育園だけだから、他のアメリカの保育園がみんなそうなのかどうかはわからないけど、とりあえず、1:多様性への配慮(民族、宗教など)2:一斉活動より個々人の活動、あるいは小グループによる活動を重視する傾向 3:親と保育者との関係 の3点にしぼって話すことにし、レジュメを作り、部屋やおもちゃの写真を撮ったりした。しかし、実際に発表してみると、言い忘れたことが多く、用意した写真も使うのを忘れたものがあったり、と、なかなかうまくいかないものだ。私の場合、英語を話す機会は多いけど、それでも大勢の前で発表するという機会はあまりないから、いい経験になった。

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歩く

毎度のことながら、子どもが歩き始めるときというのは本当に嬉しい。
4月半ばにうちのクラスに移ってきたLはまだ歩けない状態だった。すごく可愛い女の子で、彼女が抱っこをせがむとついみんな抱っこしてしまったりして。でも、私の手を握らせて一緒に歩くと、かなり足腰がしっかりしてきているのは感じられた。

今週になって、彼女が手押し車を押すのをすごく楽しむようになった。手押し車を押していってフェンスなどの障害物にぶつかると、車を伝って反対側(車の前側)に行き、今、来た方向へとまた手押し車を押していく。また何かにぶつかってそれ以上進めなくなると、また車の反対側(車の後ろ側)まで移動して、動ける方へと車を押して行く。これを何度も何度も繰り返し、おかたづけの時間になって車をかたづけると泣き出してしまったほどだ。

そして昨日、自分が置かれた位置からすぐ近くのテーブルまで、ほんの2、3歩だけど彼女が自分で歩いたのを同室の保育士Eは見逃さなかった。それで、すごく近い距離に中腰になり、「ここまでおいで」と手を差し伸べると、やはりこわくてなかなか一歩が踏み出せない。つい近くにあるテーブルなどにつかまってしまう。それでも何度かは倒れこむように保育者のほうへ1、2歩歩いた。

今日、部屋にいるときは、やはり摑まるものがいろいろあるのでついそれに頼っていた彼女だが、午後、外に出たとき、何歩も自分で歩くのを見てびっくり。一歩一歩確かめるようにゆっくり歩き、十歩くらい歩いたところでバランスを崩して前に手をつく。でもまた立ち上がって歩き始める。昨日はほんの2、3歩、すぐ近くに目標がないと歩こうとしなかったのに、今日はもうこんなに歩けるんだ。何も自分を支えるものがないところで。「L、歩けるねぇ。すごいねぇ。」と言うとにっこり。ヒトはどうして歩こうと思うのかなぁ。

お迎えに来たママに「今日、Lはすごくたくさん歩いたんですよ」と話したけど、Lはママを見ると、泣き顔になってハイハイでママのところへ行き、抱っこをせがんだ。やっぱりまだ歩くよりもハイハイのほうが速い。ママは忙しいから、なかなか一緒に歩く時間はとれないかもしれないけど、この週末にそういう時間がとれるといいな。

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国名を漢字で書くと

今年の我が家の日めくりは、毎日漢字クイズが載っている。今日の問題は「愛蘭土」で、答えは「アイルランド」。これを見ての、高2の長女と中3の次女との会話。

長女:蘭ってオランダのことじゃん。すぐに思い出せなくて、これが黒板に書かれたとき、フランスのことかなぁって思ったけど、仏っていうのは別にあったから、違うなぁって思って。
次女:他に何があったけ。米、伊、独、英...
長女:露とか。
母: スペインも漢字一文字で書けるよ。
次女:牛?
母: ...西だよ。インドも一文字で書ける。
次女:辛(から)い?
母: あのねぇ。。。印。
長女:オーストラリアはなんて書くんだろ?
母: (次女に)はい、珍回答は?
次女:あたしって珍回答を期待されてるわけ?... 広い?

...と最後の回答はいまいちだったけど、次女のおかげでなかなか楽しめた(^^)。

こちらのページにいろいろ載っています。
思い出せなかったけど、越(ベトナム)、墨(メキシコ)なども見たことがある。
娘達には氷(アイスランド)、新(ニュージーランド)が受けていた(^^)。

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