« 映画「ココシリ」KEKEXILI | トップページ | ミサイル »

本「トニー流幸せを栽培する方法」by トニー・ラズロ

「ダーリンは外国人」のダーリンであるトニーさんによる、幸せになるための人生訓。語学オタクのトニーさんらしく、各国語の格言やら諺なんかが紹介されている。

一番おもしろいと思ったのは、「黄金律」の話かな。「人からしてもらいたいことを人にしなさい」あるいは「自分のしてもらいたくないことを人にするな」(己の欲せざるところを人に施すなかれー論語より)という黄金律。私は結構これにしたがっていると思う。保育園の子どもが人をたたいたり押し倒したりしたときに、「やめなさい。自分がそうされたらいやでしょう」って言う。つまり、人間がいやだと思うことは共通していると思ってるわけだ。でも、トニーさんは、必ずしもそうではないかも、と言う。

なるほど、と思ったのが、植民地と黄金律の話。植民地支配をする側が、「自分なら、わが国のすばらしいものを伝達してもらえたら幸せだから」などと言って、自分の言語・習慣・宗教などを相手に押し付けてきた。自分がすばらしいと思うものが誰にとってもすばらしいというわけじゃない。そこでトニーさんは「自分がしてもらいたいと思うことは決して人にするな。趣味が違うかもしれないから。」というバーナド・ショーの言葉を紹介する。あるいは、マハトマ・ガンジーが言ったとされる「"目には目を”をずっとやっていれば、人類はみんな目が見えなくぞ」という言葉。

人間が快不快を感じるのはかなりの部分共通していると思うのだけど(植民地の例にしても、どんな素晴らしいものでも、頭ごなしに自分のものを否定されて相手のものを押し付けられたらいやだろう、というのは、わかりそうなものだ)、いつもそうだとは限らない。違った文化には違った礼儀がある。

たとえば、放送大学の「英語Ⅳ」で紹介されていたけど、満腹した、ということをゲップで示す国もある。相手がそうしてほしいと思っているからといって日本の文化で育ってきた私には食卓でゲップをすることに抵抗がある。あるいは、中国人のご主人を持つ友人と一緒に中国を旅行したとき。いつも余るくらいたくさん注文されるご主人に、「そんなに食べきれないのだから注文する量を少なめにしてください」と頼んでも変わることはなかった。友人いわく、そういう文化なのだと言う。食べ物を残すことに抵抗のある私にはこれもどうも...

人はやっぱり自分を基準にしてものを考えがちなものだと思うけど、そうでないこともあるよっていうことを頭の片隅においておくのも必要なことなんだな。

ところで私は「自分の感じ方や考え方を人におしつけないようにしよう」といつも思っている(本当です)のだけど、このブログなんかで、「私はこれが好き」とか「こうすべきだと思う」とかいうのはしょっちゅう書いている。で、多分、トニーさんも私と同じような考えの持ち主だと思うのだけど、やっぱり人生訓となるとちょっと説教臭いかな、と感じられるところはある。でも、トニーさんにとって日本語は外国語なわけで、だからそんな感じになってしまうのかもしれない。もし英語で書かれたなら、また違った印象があったかもしれない。読んでいて、私の文も他の人が読むとそんなふうに感じられるかも...と思ってしまった(^^;)。

|

« 映画「ココシリ」KEKEXILI | トップページ | ミサイル »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

わたしは、どちらかというと、好みは人によって違うと、かなり強く思ってる。。かな。。だって、好き嫌いって、かなり個人差があると思わない? コーヒーにしても、ブラックが好きな人、ミルクたっぷりなのが好きな人、お砂糖だけの人、いろいろ。たいていの人はそれわかってるから、同類の人を見つけるとうれしかったりするのだけど、たまに、なんか、常識みたいなのにがちがちに縛られてて、コーヒーは、これこれこういう理由で、この飲み方が一番おいしい。正しい。それしか認めない! みたいな人がいて、押し付けてきて。。私、それは、めっちゃ腹立つのです。(^^ゞ

投稿: ほしの まい | 2006.07.06 11:47

まいさん、どうも(^^)。

うん、そういうふうにおしつけられたら抵抗を感じるよね。どうしてそれが一番いいって言い切れるわけ?と聞きたくなる。宗教とかも、自分のものが至高だと主張するようなものだと、やはり同じ質問をしたくなる。でも、自分の尊敬してる人とかが「こうするといいよ、絶対。」と言うんだったら試してはみるかも。

だけど、私、まいさんと比べたら、きっと「人はこうあるべき」みたいなことを思っている部分が多いかもしれない。好みの問題ですむことはいいんだけど、すまないこともある気がする。誰がどんなコーヒーの飲み方をしようといいんだけど、「それだけはやめて」と言いたくなることもあるよね。突然、ミサイルを撃つとか(--;)。こういうのは「人にされていやなことはしないように」っていうのが適用される気がするんだけど、北朝鮮の人はいやじゃないのかなぁ...

投稿: じゃりんこ | 2006.07.06 20:15

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/17663/10804622

この記事へのトラックバック一覧です: 本「トニー流幸せを栽培する方法」by トニー・ラズロ:

« 映画「ココシリ」KEKEXILI | トップページ | ミサイル »