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本「(カルチャーショック)アメリカ人」by エスター・ワニング

カルチャーショックシリーズとして12冊刊行されている本の1冊。アメリカ人のほかにはフランス人、韓国人、タイ人、中国人...など。この本は1998年発行だから少し古いが、読んでいて「確かにそうだなぁ」とうなずけるところがいろいろあった。

どの国でもみな、自分たちに固有の価値観などとくにないと考えているように、アメリカ人もとくにアメリカ的な価値観はないと思っている。...(中略)...これは、私たちアメリカ人の思い違いである。...たとえば、...仕事で発展途上国へ出向いてみれば、いやでも思い知らされる。人々に繁栄をもたらそうと意気込んで現地入りしたアメリカ人は、なにひとつ助言どおりにやってもらえず、失意に終わるのがおちだ。まさか、物事を成し遂げることが最優先されない社会がこの世にあるなんて、とても信じられないのである。....社会的地位の向上をめざして一所懸命に努力しないひとたちの気持ちがなんとももどかしく、理解しがたい。...(p.15)
アメリカ人は、独立自尊(自立)こそが基本徳目である。(p.20)
米国の生活にひそむ多くの矛盾...報道の自由があっても、一般大衆は必ずしも十分な情報を持っていない。豊かな国なのに、路上で暮らすホームレスがいる。愛想がいいわりには、近所のひとどうしで井戸端会議もしない。世界最大の農産物産出国でありながら、その食文化は貧困としかいいようがない。(p.32)
このほか、アメリカ人はリラックスした生活がいいと思いながら、その実、リラックスした生活をおくるのが苦手だ、とか、なんでもかんでも訴訟する、四世帯にひとつは片親家庭、友達に頼みごとをするのは気が重い、...などなど。アメリカ人といってひとくくりにできないのはもちろんだけど、かなり共通してみられると思うことについて書かれていておもしろかった。
アメリカの生活にはいろいろ不満な点があるにしても、「アメリカ以外のどこで、この歳で学校に通ってソーシャルワーカーの資格が取れるかしら?」と香港からきた40歳の婦人は言う。「ここでは一から出直して、自分の本当にしたいことができる。そういう国なのよ。」(p.188)
現在、なにかと批判の対象になるアメリカだけど、どこの国でもそうであるように、いいところも悪いところもあるのだろう。それを自覚しているアメリカ人がどのくらいいるのかわからないけど(って、これは私たち日本人も同じかもしれない)。
アメリカ人
エスター・ワニング著 / 篠原 勝訳

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