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映画「グアンタナモ、僕達が見た真実」The Road to Guantanamo

こんなことが実際にあるんだなぁという感じだ...最初は、パキスタンやアフガニスタンの異国の風景を楽しみながら見ていたが、その後、普通の人がいとも簡単にテロリストとされてしまう、信じられない展開を見ることになる。

イギリスに住むパキスタン系の青年アシフは、親の勧める縁談のためパキスタンへ行き、結婚を決めた。そして結婚式に、イギリスに住むパキスタン系の友人達を招待。バケーション気分でやってきた友人たちは、ホテルに泊まるお金を節約するためモスクで寝泊りしていた。ある日彼らは、モスクで、アフガニスタンが米軍により大変なことになっている、という演説を聞く。時は2001年9月11日の事件の直後だった。隣国アフガニスタンで何が起こっているのか、ちょっと見てみよう、それほどお金がかかるわけでもないし、と軽い気持ちで国境を越えた彼らは、そこで米軍の爆撃が行なわれているのを目にする。なんとかパキスタンに戻ろうとするのだが、連れて行かれたのはタリバンの拠点地域。そこでテロリストとして米軍に捕らえられ、キューバにある米軍の捕虜収容施設グアンタナモへ送られる...

映画には実際にグアンタナモに拘留されていた本人たちも登場して、当時を回想している。俳優を使っての撮影も行なわれているから、完全なドキュメンタリーではないが、ニュース映像もはさまれ、綿密な取材に基づいて事実にかなり忠実に再現されているようだ。

アメリカが「テロリスト」と呼んでいるのがどういう人なのかがわかる。「あいつらは悪いやつらだ、人殺しだ。」「あいつらとは価値観が違う」(Men in guantanamo are there because they didn't share the same values as 'you and me'.)と話すブッシュ大統領の映像がはさまる。価値観の違う相手は人間扱いをしなくてもいいわけだ...グアンタナモはアメリカがキューバから借りているだけでアメリカの領土ではないので、アメリカの法廷の管轄外にある。つまり、アメリカ憲法のいかなる権利も保障されない。

テロリストと思い込んだら、それに仕立てあげてしまう。9・11事件のあと、どれだけのイスラム教徒の人たちが、どれだけの中東地域出身の人たちが、ただそれだけのためにテロリスト容疑をかけられたのだろうか。オサマ・ビン・ラディンの集会の写真から似た人物の写真を指し示して、「これはおまえだろう」と認めるように迫る。アルカイダのメンバーであると認めるまで尋問は続き、永久に帰れない、と脅す。肉体的な拷問、コーランに対する侮辱...

「テロとの戦い」の実情とはいったいどんなものなのか、多くの人に見てほしいと思う。今のところ、来年1月末からの東京での公開が決まっているだけのようだけど、たくさんの地域で上映されるといいな。

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