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ビデオ「今日から始まる」Ca commence aujourd'hui

フランスの、ある幼稚園の園長先生の話。町の炭鉱が閉鎖され、多くの親は失業していて金に困っている。電気の止められた家、子どもに満足に食べさせてやることのできない家。幼稚園への支払いが滞っている親に、「わずかな額だから」と支払いを求めたダニエル園長は、「それだけあれば家族が1週間食べられる」と言われて、それ以上請求することはできなくなってしまう...

私もそうだけど、学校や幼稚園、保育園で働いた経験のある人なら、思い当たるところのある映画だろう。状況設定がリアルなのだ。ここまで貧しい地域ではないとしても、問題を抱えた家庭はいろいろあり、結局、自分には何もできなかったりする。子どもの担任というだけの立場で、いったいどこまで関わることができるのか。...この映画の園長先生は子どもの家庭環境をよくしようと、福祉事務所や役所と交渉したり、個人的に手助けしたりもするが、物事はそんなに簡単にはうまくいかなくて、無力感にさいなまれる...

もちろん、日々の子ども達とのつきあいが一番の関心事だ。そんななかから気になる子どもがいる。職員もそれそれ個人的な事情があり、自分自身だって様々な問題を抱えている。現場を知らないくせに好き勝手なことを言う査察官。そして思わぬ事件。いつもいっぱいいっぱいだ...

そんな重苦しい雰囲気を打ち破ろうと、ダニエルの恋人のした提案は素敵だった。あんなダイナミックな取組みができるといいなぁと思う。家庭でどんな問題を抱えていても、子ども達はやっぱり楽しいことが好きだし、どんな楽しい活動を用意できるか、というのが保育者としては工夫のしどころだ(^^)。

子ども達の笑顔を見て、やっぱりこの仕事を続けていこうと思うか、それとも、子ども達を取り囲む問題の多さは自分には抱えきれない、と、仕事をやめてしまうか。ダニエルのような人(私の見てきた園長先生達は、運営経営に関わるのが主な仕事で、子ども達とあんなに頻繁に接することはなかったけど、フランスではこんな園長先生もめずらしくないんだろうか)には仕事を続けてほしいけど、彼が「自分には続けられない」という決定をしたなら、それを覆させる気にはなれないなぁ...

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コメント

じゃりんこさん、こんばんわ。 リアルかどうかは私にはわからなかった訳ですが、とにかく真面目に丁寧に作った映画だなあと思いました。 特典の撮影風景にも好感が持てました。

今週は毎日筑波を往復していたのでちょっと疲れましたが、週末は「善き人のためのソナタ」「太陽」あたりを観に行ければと思っています。 「サン・ジャックへの道」「約束の旅路」辺りも観たいのですが、いつになるか…。 先週の「ブラックブック」は私たち夫婦向きではありませんでした。

投稿: axbxcx | 2007.03.30 23:03

axbxcx さん、

いろいろな問題が起こるわけですが、映画のために無理につめこんだ、というような不自然さを感じませんでした。フランスの幼稚園の様子をかいま見ることができたのもおもしろかったです。「詩」が重視されているんですね。いい作品を紹介していただいてありがとうございましたm(^^)m。

「善き人のためのソナタ」は結構好きでした。「約束の旅路」は「パラダイス・ナウ」とセットにして見に行く予定です。「ブラックブック」はちょっとおもしろそうだなとは思っていますが、DVD待ちになるかな。
「リトル・ミス・サンシャイン」の後で見た映画で一番後味のよかったのは「世界最速のインディアン」ですが、axbxcx さんのお好みかどうかはわかりません(^^;)。

投稿: じゃりんこ | 2007.03.31 00:21

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