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母国語にない音

このところ、私はずっと遅番だ。昨日、帰ろうとしたら、新しい園長先生がひとり残ってまだ仕事をしていたので、「園長先生、さようなら」と声をかけた。すると、「ミスじゃりんこ。頼みたいことがあるのよ」と言う。何かと思ったら、「電気料金を払いたい」ということを日本語で言いたい、とのことだった。

少し前に、電気料金の請求書と自動払い込みの用紙を私のところに持ってきて、「これ何?」と訊かれたので、説明した。軍人さんとその家族は基地内に住居が提供されるけど、彼女の場合は軍人ではないので、基地外に住んでいる。各種公共料金も自分で払わなくてはならない。今のところ彼女は、日本の銀行に口座を持っていないし、一人娘なので、親に何かがあったらアメリカに帰らなければならない、というわけで、自動引き落としにはせず、コンビニで支払うことに落ち着いた。

でも、せっかくだから、コンビニで日本語で言いたいと言う。そこで、Denki ryokin o harai-tai desu とローマ字で書き、発音した。彼女は、他の部分は問題ないのだけど、「りょうきん」というのが言えない。「ようきん」とか「ろうきん」とかになってしまう。英語で似た音がないか考えたけど、思いつかない。「りょ」っていう音を出すためにどうすればいいのか、ということを説明するのもむずかしい。ゆっくり何度も発音してその音を聞いて発音してもらい、かなり近い音になったので、「それで大丈夫ですよ」ということにした(^^;)。

母国語にない音を発音するのはむずかしいんだなぁ。私もこの間、フィリピン人の同僚に「バハイ クボ」という歌を教えてもらっていたとき、ng っていう音がなかなかうまく発音できなかった。なんとか彼女の発音をまねようとするんだけど、なかなか彼女が納得する音にならず、でも、ついにあきらめた様子で「そんな感じね」ということになった(^^;)。彼女も私と同じ気持ちだったんだろう。

赤ちゃんは、初めて聞く音をどうしてあんなふうにまねすることができるのか不思議だ。初めて...というか、何度も聞いているから言えるようになるのかな。でも、誰も発音の仕方を教えるわけでもないのに。今、うちのクラスの11ヶ月のMは、「バイバイ」とか「ナイナイ」(night-night ねんね の意味)とか「ダダ」(daddy) とか、どんどん言葉を覚えていっているけど、彼に「リョ」という発音の入った言葉を教えたら言えるようになるんだろうな、きっと。

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