« ビデオ「日本以外全部沈没」 | トップページ | 瓦礫の中のレバノンから »

映画「君の涙 ドナウに流れ」szabadság szerelem

「ハンガリー動乱」というのを世界史でやった覚えはあるけど、どういうものだったかはまるで覚えていない(^^;)。この映画を見たおかげで、歴史上の出来事がかなり具体的にイメージできた。

1956年のハンガリーはソ連の支配下にあり、共産主義に反対するような考えはきびしく取り締まられ、秘密警察(AVO)が活躍していた。そんななか、自由を求める人々が声をあげる。

ハンガリーは水球が強いそうで、映画の主人公は、水球の花形選手カウチとブダペスト工業大学の学生ヴィキ。このヴィキが凛とした美しい女性で、かっこいい(^^)。独立を求める学生運動の中心メンバーのひとりとして、自分の信ずるところにしたがって行動する人。カウチはまずヴィキの美しさに惹かれる。反共活動に参加すると水球選手としての活動が危うくなるので、政治活動には乗り気ではなかったが、やがて...

原題の szabadsagは、independence や liberty という意味、szerelem は、love とか passion という意味のようだから、もともとの意味は、「自由を渇望して」という感じだろうか。内容もそれが中心テーマで、映画の最後に流れたテロップ(ハンガリー作家による詩らしい)でもそれが示されている。邦題はちょっとセンチすぎるなぁと思うけど、そのほうがお客さんが入るのかな。ちなみに英語でのタイトルは Children of Glory(栄光の子どもたち)。

水球シーンは迫力があり、ドラマとしての筋立てもおもしろいし、とても美しい壮大なシーンもあって、映画を見たという満足感にひたりました(^^)。

ひとつ考えさせられたのは、「武器を持つ」ことについて。

(以下ネタバレ)

牧師が「武器を持たずに戦おう」とヴィキに呼びかける。「武器では人の心は変えられない。人の心を変えられるのは愛だ」と。ヴィキは「現実には武器が必要なんだ」と言って牧師の説得には応じない。数日後(?)、ヴィキ達と政府側の軍隊がともに銃を持って対峙する場面で、牧師が間に入り、両者に武器を捨てるように呼びかける。政府側の軍人がひとり説得に応じて武器を捨てかけるが、そのとき誰かが発砲し、続いて両者が発砲、牧師は死んでしまう...

現実には武器は必要なのかなぁ...相手方が圧倒的な武力を持って攻めてきた場合に、武器を持たずに対抗することはやはりできないことなのかなぁ...

印象に残ったのは、デモで集まった群衆が、持っていた新聞などに火をつけて松明をともす場面。美しく、力強く、あの場面に居合わせた人たちは、感激を共有したことだろう。

また、最後の詩も印象に残った。

自由の国に生まれた者には理解も及ぶまい
だが私たちは何度でも繰り返し噛みしめる
自由がすべてに勝る贈り物であることを

|

« ビデオ「日本以外全部沈没」 | トップページ | 瓦礫の中のレバノンから »

映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/17663/16964254

この記事へのトラックバック一覧です: 映画「君の涙 ドナウに流れ」szabadság szerelem:

« ビデオ「日本以外全部沈没」 | トップページ | 瓦礫の中のレバノンから »