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本「貧乏だけど贅沢」by 沢木耕太郎

作家、旅人、博打打(?)である沢木耕太郎さんの対談集。御本人はこの本の中で、「文を書くことはもちろん、どうかすると旅も映画も仕事になってしまったりしているが、博打だけは仕事じゃなく趣味」だとおっしゃっているけど、これに関してもプロ並みの技量をお持ちのようで。

対談の相手は井上陽水さん、阿川弘之さん、此経啓助さん、高倉健さん、高田宏さん、山口文憲さん、今福龍太さん、群ようこさん、八木啓代さん、田村光昭さん。私は半分以上知らない人だけど、一応、知っていた陽水さんや高倉健さんも私のイメージとはずいぶん違っていて...。話の内容はやわらかいものからかたいものまで多岐にわたり、人の雑談を聞いているだけでおもしろいものだなぁと思った。

「深夜特急」を書くのにどれだけメモをされていたのかと思ったら、詳細なノートがあるわけではなく、金銭出納帳をつけていただけだとか。バスでここからここまでがいくら、昼飯をここで食っていくら、宿がここでいくら、っていうメモを見ると旅の細部を完璧に思い出すのだと言う。うーん、そんなものかなぁ。

今福さんという文化人類学者の方との対話で、沢木さんが、「外国の人と深い話をするときに通訳を交えることがあるけれど、そこで得られた答えはどういうレベルの言葉なんだろうと思う」と話されている。「インタビューで得られる答えには、当人が知っていることをしゃべってくれる言葉と、当人が意識していない言葉の二つの相がある。自分(沢木)が日本語でインタビューする場合はその二つの相を知覚できる。当人が知らないことまで引き出す言葉を自分が操れる自信がある。しかし、外国語を操りながら、言葉の二つの相を知覚するというのは相当むずかしいのではないか」(p.200)。それに対して、今福さんが、「人類学者が現地の言葉を使ったとしても、絶対に限界はある。それでもなおかつやるというのは、世界には非言語的な媒体が無数に転がっていると逆にわかっているからですね。言葉ですくい取れるのは、世界のほんの一部でしかないと。」と話しておられるのにもなるほど、と思い、それに対してまた沢木さんが、「しかし、それを理解していく道筋では言葉に頼らざるをえないわけで」と返す、という具合で、ふたりが話をしながら共通点というか到達点を見つけていく様子を見ている(読む)のはとてもおもしろかった。

やっぱり旅の話が多かったのだけど、沢木さんが一番好きな場所としてあげておられるのがハワイ。ハワイは、行く人、行く人、みんながいいと言うので一度は行ってみたいなぁ。そして一度行くとみんな二度、三度と行きたくなるらしい(^^)。それとポルトガル。ここも行った人がみんなよかったと言う。いつか行けるといいな。

4163548203貧乏だけど贅沢
沢木 耕太郎
文藝春秋 1999-02

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