« バドミントン | トップページ | チェリートマト »

映画「やわらかい手」Irina Palm

「職業に貴賎はない」というけれど、やっぱりなかなか胸をはっていえない仕事というのはあり...そのひとつがこの映画の主人公マギーがすることになったものだ。

マギーの孫は難病にかかっており、治療のためには莫大なお金が要る。孫の両親はすでに家も売ってしまった状態で、お金の入るあてはない。マギーもお金を工面してやりたいが、普通の主婦として生きてきた彼女に簡単に仕事が見つかるはずもなく...たまたま通りかかった風俗店の求人広告を見て、なんとか雇ってもらえないかと頼んだところ、オーナーは彼女のなめらかな手を見て「手で男性を満足させる仕事」をやらないか、と持ちかける...

いろいろなことがサービスとして商品化されている。私のしている保育という仕事だって、それをお金でやりとりすることに抵抗のある時代はあったのかもしれない。介護や家事サービスもそうだ。でも、性サービスの商品化は、他のサービスの商品化に比べて抵抗を感じる人が桁違いに多いだろう。なんでだろう...やはり、愛情のないふたりが性行為をすることは倫理に反する、という考え方があるからだろう。私もそう思っている。

マギーの仕事が倫理に反するかというと、売春とは違って、彼女が肉体的・精神的に傷つくとまではいえないだろうし(ちょっとした職業病にはなったけど(^^;))、恋人や奥さんのいない男性の需要があって、彼女がその技術に優れているなら、ビジネスとして成り立ってもいい気もする...が、まったく抵抗がないと言ったらうそになる。性を単なる快楽としてとらえてはいけない、と考える文化のなかで育ってきたからだろう。

映画は、適度に笑いを誘いながら、最後まで飽きずに見られる作りになっていたけど、私としてはちょっと不満の残る脚本だった。というのは(以下完全ネタバレ)

マギーがオーナーに惹かれる気持ちがいまいちわからないというか...彼は、マギーに仕事の手ほどきをしてくれたルイーザの勤務成績がよくない、と解雇してしまうような人だ。解雇されたルイーザに会いにいったマギーの行動もよくわからなかった。何がしたかったのか?さらに、マギーの仕事を知って「別の友達を見つけたから」と絶縁状をつきつける友達に対して、「あなたが私の夫と何をしていたか知っているのよ」というくだり。これはとてもいやだった。マギーの仕事を知った息子の反応も過剰に思えたけど、自分の親となったらそんなものなのかなぁ。

マギーがオーナーに惹かれるのは、「マギーにはこんな才能がある」っていうことを見つけ出してくれた、それによって自分に自信が持てたっていうことはあるのだろう。まあ、もちろん、理屈じゃない部分が大きいんだろうけど(^^)。

|

« バドミントン | トップページ | チェリートマト »

映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

じゃりんこさん、2月の初め、夫婦でマヌエルで食事をした後に観ました。 確かに不満なところはあるんですが、結構好きな映画です。 元マリアンヌ・フェイスフルのファンだからかも知れませんが…。

投稿: axbxcx | 2008.07.04 22:56

axbxcx さん、

そうですよね、おもしろい映画だったと思います。最初、なんとなく、ヨーロッパの小国の映画だと思っていて、しばらくして、「あれ?英語じゃん」と気付きました(^^;)。
マリアンヌ・フェイスフルって私は全然知らなかったんですが、有名な人だったんですね(^^;)。

投稿: じゃりんこ | 2008.07.04 23:24

じゃりんこさん、周りは妻も含めて女性ばかりで、何だかちょっと気恥ずかしかったですが…。 彼女が革ジャンを着たポスターは強烈で、いまでもよく覚えてます。 そうそう、帰国してから外食したのは一度だけですが、なぜか四谷のマヌエルでした。(あ、帰国してすぐ、羽田でリムジンバスを待つ間に海鮮丼食べたのを忘れてました。)

投稿: axbxcx | 2008.07.05 17:02

axbxcx さん、

私は名画座で見たんですが、二本立てのもう一本が「いつか眠りにつく前に」で女性が主人公の映画だったし、観客も女性が多かったかもしれません。映画の日だったんで、結構込んでいたのは覚えています。そういえば、女子トイレは込みこみで、10分休憩の間には行けませんでした(^^;)。

>なぜか四谷のマヌエル

それは明らかにお好きだからだろうと思うのですが(^^)。
スイス・フランス旅行から帰ってきた日、駅の立ち食いソバのにおいに家族全員そそられてしまって、その日は蕎麦屋さんに行ったことを覚えています(^^)。

投稿: じゃりんこ | 2008.07.05 19:40

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/17663/41405777

この記事へのトラックバック一覧です: 映画「やわらかい手」Irina Palm:

« バドミントン | トップページ | チェリートマト »