« 双子の見分け方 | トップページ | 映画「アメリカン・ティーン」 »

海外ニュースの伝わり方

昨日の夕刊を今日のお昼に読んでいて、次の記事を見つけた。

麻生首相:機械故障に「日本製じゃないよね」 国連演説中断、冗談でかわす

演説を始めて約3分後、壇上の首相に国連職員が近づいた。(通訳の)機械の不具合によって演説を聞くことができない人がいたため、最初からやり直してほしいという依頼だった。これに対し、首相は「日本の機械じゃないよね」とマイクに向かって発言し、会場の大爆笑を誘った。

へぇ、そんな場面でジョークが言えるなんてなかなかだな、と思い、でも、いったいどこの機械だったんだろう?と、ちょっとくだらないこと(^^;)が気になって調べてみたら、2ちゃんねるでこのことが大きな話題になっていて、スレッドの発言数があっというまに1000を超していた。

それで気づいたのだけど、報道の仕方で、ずいぶんと印象が変わるものだ。
私が引用したのは毎日新聞の記事だけど、ヤフーニュースでは

約5分ほど進んだところで高須幸雄・国連大使が壇上に駆け寄り、機器の故障を耳打ちすると、首相はすかさず英語で、「メード・イン・ジャパンじゃないからこうなる」。

日経だと

この機械は日本製じゃないな」。麻生太郎首相が25日に国連総会で一般討論演説した際、通訳の機械がうまく機能せず、演説の途中で最初から読み直すハプニングがあった。機転をきかせた首相はジェスチャーとともに通訳の機械について英語でジョークをとばし、会場の笑いを誘った。

ヤフーや日経の書き方だと、麻生さんが日本製以外の製品をばかにしたような印象があるけど、実際の演説の動画(3時間4分頃スタート、問題のジョークは3時間7分頃) を見てみると、「日本製じゃないですよね?」("It's not Japanese macinery. No?")とおずおずとした感じで聞いていて(でも、ジョークのつもりで言っている)、傲慢な印象はまったくないのだ。

海外のニュースが日本に伝わってくる場合、こんなふうに、勝手に意訳されて、報道する人の解釈が入っている場合が多々あるんだろうなぁ。

|

« 双子の見分け方 | トップページ | 映画「アメリカン・ティーン」 »

ニュース」カテゴリの記事

コメント

実際の場面をテレビで観て、確かに傲慢とは感じませんでしたが、そういうことを言うこと自体があんまりジョークにならないとは思いました。 日本の総理大臣が日本の製品について言うということ自体の持つ印象であって、言い方の問題ではないと言うか…。

投稿: axbxcx | 2008.09.28 21:45

それに比べると某(前)大臣の国内ニュースの方は間違いようがないと言うか、実にあからさまでした。 「学力」が学ぶ力だとしたら、自分だけが正しいと思い込んで他の意見を聞けないというのは、まさに学力がないとしか思えませんが…。

投稿: axbxcx | 2008.09.28 21:49

axbxcx さん、

うーん、そうですか。私は結構気のきいたジョークだと思いましたけど。私自身はぱっとジョークの言える人じゃないんで、あんなふうに言えるのはいいな、と思いました。でも、麻生さんの他の演説の部分をちょっと聞いていて、特に演説がうまいとも思いませんでしたが。

学力については、おっしゃるとおりだと思います。実際には「日教組が強いと学力が低い」ということはないみたいですね。でも、政治家(自民党の?)は組合を恐れているんですね。この間見た「国労冬物語」という映画で、「国鉄民営化は、実は組合つぶしが一番の目的だった」ということを中曽根さんがテレビで言っていて、それが本音だったんだなぁと思いました。

投稿: じゃりんこ | 2008.09.28 22:22

じゃりんこさん、もちろん報道の仕方の影響は大きいですが、受け手の持つ価値観などの影響も大きいということだと思っています。 だから一人一人受け取り方は違うし、質的研究は難しい…。

日本製が粗悪品の代名詞だった頃(「プロジェクトX」のSONYの話は涙モノでした)ならばジョークになったでしょうが、「日本製なら壊れるはずがない」という文脈で使われるのならばジョークにならないというのが私の感覚でした。

それと、私もジョークはまったく言えませんが、あの程度のことなら言おうと思えば言えるなと…。 それにしても会場はガラガラでしたね。

投稿: axbxcx | 2008.09.29 11:06

axbxcx さん、

日本製というのが粗悪品の代名詞だったころもあったんですね。
ただ、今回の麻生さんの言い方を聞いていると、日本製品の優秀さを鼻にかけている感じはしなかったので、「メイドインジャパンじゃないからこうなる」とかいう言い方は言いすぎだな、と思いました。

ほんと、結構空席がありましたね。

投稿: じゃりんこ | 2008.09.29 23:48

じゃりんこさん、そんなに世代が違いましたか?(苦笑) SONYを扱った「町工場、世界へ翔ぶ」はNHKの「プロジェクトX 挑戦者たち」の中でも特に印象深い話でした。

国連総会、アハマディネジャド大統領あるいはチャべス大統領が演説したときには大盛況だったと思いますが…。(苦笑)

New York Timesは社説で"The Return of Taro Aso"を取り上げました。 外務省が「けんか腰のナショナリスト(a pugnacious nationalist)ではない」と抗議したのが当たっているかどうかはともかくとして…。

ペイリー副大統領候補登場の過熱報道にもビックリしましたが、最近は逆に「失言どころか基本的な質問の意味を理解できない」というような酷評が目立ちます。 明日の副大統領候補の討論会が楽しみです。

また下院が緊急経済安定化法案を否決した直後のNYTの見出し"With Deal's Collapse, the McCain Camp Attacks"には一体どうして?と驚きましたが、今日のCNNは"McCain takes hit from bailout collapse"でそりゃそうだろうなあと思ったり、まあ複数のメディアの複数の記事をチェックしないととても何が起こっているのかはわからないなあと…。 マスコミ全体が偏っていることも多いでしょうから、そういう意味で「田中宇の国際ニュース解説」は大事だと思っています。

投稿: axbxcx | 2008.10.01 09:25

axbxcx さん、

そうみたいです(? 笑)。でも、一世代って30年ですよね。そこまでは違いませんね(笑)。

国連総会、リアルタイムで見ておられたんですか。私は麻生さんのニュースを新聞で見て、それでネットで少し調べて見ただけです。

axbxcx さんのように、ふだんから正しい情報を入手できるように気をつけるべきなんでしょうけど、できていません(^^;)。

投稿: じゃりんこ | 2008.10.01 18:16

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/17663/42609829

この記事へのトラックバック一覧です: 海外ニュースの伝わり方:

« 双子の見分け方 | トップページ | 映画「アメリカン・ティーン」 »