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本「私という病」by 中村うさぎ

何かの雑誌で中村うさぎさんの書かれたものを読んだとき、結構理屈っぽくて(こうだからこう、と筋が通っている感じ)いいなぁと思った。で、ブログ「情報考学」でこの本が紹介されていたとき、読んでみようと思ったのだ。中村さんが風俗嬢を体験されたことについて、そうしようと思われた理由とその後のまわりの反応について書かれている。

で、感想は、うーん...すべてに共感はできなかった。中村さんの風俗嬢体験は3日間だ。3日間といっても、私には1日だってできないだろうから、「たった3日で何がわかる」と言うつもりはない。実際、この仕事を体験する前と後とでまわりの対応が変わってしまった面があるのだから、この体験を語る意味はあると思う。そうは言ってもやはり3日間だし、それを生業としている人と同じではないし(そのあたりのことは中村さんも自覚しておられる)、その3日間の体験をもとに「女とは、男とは」みたいに一般化されてしまう(「もちろんこれにあてはまらない場合もある」とは言っておられるものの)のはどうかなぁ、と思う。

共感できないと感じたのは、たぶん、母としての視点がないせいだ。私が、女に生まれてよかった、と考えたのは、大学生か卒業してすぐの頃。それは、もし私が女に生まれていなかったなら、きっと、家事などのめんどくさい(^^;)ことはみんな女にまかせて自分は好きなことだけしているような、イヤな男になっていただろう、と思ったから。

でも、そういうネガティブな意味じゃなく、「女に生まれて本当によかった」と感じたのは、出産とそれに続く母乳育児を体験したときだ。もちろん、夫との関係において、自分が女に生まれたことを肯定的にとらえられるようになっていたけれど、出産・母乳育児、という、男には決してできない体験をしてから、自分自身をすごく肯定的にとらえられるようになった。自分のことを絶対的に必要としてくれる赤ん坊の存在が私に自信を与えてくれた。

「子どもを産んでいない女は一人前じゃない」とは決して思わないけれど、もし、中村さんが出産・育児を経験されていたら、ものの見方が違っていた面はあるんじゃないかな、と思う。「女とは」と一般化する前に、もう少し想像力をふくらませてみてもよかったかも。でも、東電OL(この言い方にはちょっと抵抗を感じるけど)の心理分析はすごい。中村さんによる東電OLの心理描写は、本当にそうだったかも、と思わせるものがある。だから、想像力をたくましくされている部分もおおいにあるわけだ。私が想像力を働かせてもこんな分析はできなかっただろう。

結局、すべての女が同じなわけじゃない。でも、東電OLの気持ちをわかる人がいて、母親の気持ちをわかる人がいて、それでいいんだろうな...

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コメント

じゃりんこさんおはようございます。

そうですよね、全ての人は一緒じゃないです。
出産育児を経験していも???の人もいますしね。
その???って、自分の考えでして、一般の考えとは言えないですし。

風俗の人について連れ合いの意見は、
「そういうのが好きで好きで仕方のない女性がいるんだよ」
ホンマかいなと私は思いますけど。

投稿: まみ | 2009.02.02 08:31

まみさん、

>出産育児を経験していも???の人もいますしね。

あ、そうですね(^^;)。
母だからみんな同じようにわかりあえるっていうことでもないですね。私のほうこそなんか一般化しちゃったかな(^^;)。

風俗の仕事は、リスクの大きさ(密室で知らない人とふたりきりになる、とか)を考えると、そんなにおいしい仕事とは思えません。でも、お客さんが喜んでくれればうれしいだろうし、それって私の仕事にも通じるものはあるので、この仕事が好きっていう人もおられるかもしれませんね。行為が好きっていうだけではなかなかプロとしてやっていくのは大変そうに思えますが、どうなんでしょうね。

投稿: じゃりんこ | 2009.02.02 18:23

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