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映画「子供の情景」 Buddha Collapsed Out of Shame

原題は「ブッダは恥ずかしさのあまり崩れ落ちた」。アフガニスタンのバーミヤンが舞台だが、監督はイラン人のハナ・マフマルバフという女性で、18歳のときに撮影し、19歳で完成させた、という。私は、この映画の予告編を見たときに見に行こうと決めたけど、監督がそんな若い女性だと知ったのは、たまたま見たNHKの番組だった。イランの若い女性映画監督が紹介されていて、どんな映画を撮っているのかな、と見ていたら、新作として紹介されたのがこの映画だったので、へぇ、と思ったのだ。

映画は、バーミヤンの仏像がタリバンによって破壊される場面で始まる。物語は、そこの洞窟で、母と幼い妹と暮らす6歳の女の子(父はいるのだろうけど登場しなかった)が主人公。隣に住む男の子が学校で字を習って教科書を読んでいるのがうらやましい。自分も学校に行きたいと思う。そのためにはノートが必要だ、と言われ、卵を売ってノートを買うお金を得ようとするのだが...。この主人公の女の子(バクタイ)の言動がとても可愛らしくて、惹きつけられる(^^)。

脚本は、ハナ監督のおかあさんが書かれたそうで、どのくらいアフガンの実態を反映しているんだろうか、と思う。就学年齢になっても学校に行けない子はいるのだろうけど、映画で描かれていたような場面(特に女学校)はちょっと考えられないなぁ、と思って見ていた。私には、都合のいい脚本がうそっぽく思えてしまうところがあったけど、リアリティにはあまりこだわらずに、詩的(寓話的?芸術的?)に撮られたということなのか。それとも、うそのように思えるこれが実態で、私には想像もつかない世界、ということなのか...

ネットで監督のインタビューなどを読むと、彼女は、日本でタイトルが変更されていることを快くは思っておられないようだ。私がテレビで見たときは、「バーミヤンの仏像が破壊されたとき、人々はその文化的価値のことにばかり目を向けていたけれど、もっと大事なのは、そこで暮らしている人なのだ。子どもたちがこんな状況(学校に行きたくても行けない、とか、子どもらしい楽しい時間を保障されていないとか)にあるのに、誰もそのことを気にとめていない。ブッダはそれを恥じて自ら崩れ落ちたのだ」みたいな話をされていたような気がしたのだけど、うろ覚えだ(^^;)。でも、確かに、人々の生活が抑圧されていてもそれはたいした話題にはならず、文化遺産が破壊されれば話題になるのって、何かまちがっている気がする。そういう私も、言われるまで、そのことに気付かなかった。でも、この監督はそこが気になって、それを映画という形で表現したのだ。

字を習ったり、お話を聞くのは楽しいことだよなぁ、と思う。そういうことがあたりまえの権利として与えられている日本やアメリカの子どもにとっては、つまらなかったり、苦痛になっていたりすることもあるようだけど、もともとは楽しいことだったはずだ。世界のどこにいる子どもも、楽しい子ども時代が過ごせますように...

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» 「子供の情景」:新宿一丁目バス停付近の会話 [【映画がはねたら、都バスに乗って】]
{/hiyo_en2/}ここ、文芸社って、いろんな本を出版しているのよね。 {/kaeru_en4/}子供の情景を描いた本もたくさんあるんだろうな。 {/hiyo_en2/}そういえば、文芸社とはなんの関係もないと思うけど、「子供の情景」という映画もあったわね。 {/kaeru_en4/}あったわね、じゃなくて、いま現在も上映中だ。東京ではひっそりと一館でしか上映していないけど。 {/hiyo_en2/}そう、そう。つい過去形になっちゃったけど、この映画で描かれた深刻な状況は、いまも変わっていない... [続きを読む]

受信: 2009.05.17 09:50

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