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シネマ歌舞伎「ふるあめりかに袖はぬらさじ」

去年、次女の高校のPTAで歌舞伎鑑賞会が計画されたとき、歌舞伎なんてなんとなくめんどくさそう、と思っていたのだが、役員のおかあさんたちが「おもしろいのよ」と力説される。でも、割引された料金でも高額で、結局行かなかった。が、少し前に「シネマ歌舞伎」というのがあることを知り、「野田版 研辰の討たれ」というのを見に行ったらこれがなかなかおもしろかった。舞台をそのまま見るわけではないけど、大きなスクリーンで見るので、役者さんの汗まで見えたり、それなりに臨場感がある。歌舞伎がこんなにコミカルなものだとは思っていなかったので新鮮な驚きだったし、大がかりな舞台装置もおもしろくて、そのうち本当の芝居も見に行きたいなぁと思った。

とはいえ、本物の舞台にはそう気軽には行けないので、またもシネマ歌舞伎で(^^;)。
舞台は幕末の横浜。当時の遊郭には、外国人を相手にする唐人口と日本人を相手にする日本人口というのがあり、尊王攘夷の風潮のなか、外国人を相手にする遊女はひどい扱いを受けることがあったらしい。外国人を相手にすることへのためらいもあり、なり手が少なかった。日本史で幕末のことを習っても、当時の暮らしを想像することはむずかしいけど、小説とかお芝居とかは、豊かなイメージを持たせてくれる。遊女とか芸者とか、必ずしも「その他大勢の人」の暮らしとはいえないかもしれないけど、そういう芝居を見ることで楽しめる世界というのがあったわけだ。つくりごとの世界、とわかっていて、楽しむこと。映画だってつくりもので、でも、だからこそ現実には味わえない世界を楽しめる、ということがあったのだろう。私はついリアル感を求めてしまうけど...。

10分の休憩を含めるとほぼ3時間という長編だが、休憩になったときは、「ええ、もう休憩?」という感じで、それくらいお芝居にのめりこんでしまっていた。映画以上に、役者さんのうまさが際立ち、「研辰の討たれ」の中村勘三郎さんも「ふるあめりかに...」の坂東玉三郎さんも、どちらもさすが、という感じ。シネマ歌舞伎は生の舞台じゃないから邪道だという意見もあるようだけど、手軽な歌舞伎入門にはいいと思う。お金持ちの高尚な趣味にとどめておくのはもったいない(^^)。

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コメント

ほんと、歌舞伎は高いですよね。
見るだけなら安いチケットもあるけれど、舞台までの距離がすごく遠いし・・・

シネマ歌舞伎・・・いいかもしれないです。
チャンスがあったらCosも見てみたいかな。

投稿: Cos | 2009.06.28 09:13

Cos さん、

でもオペラも高いよねぇ(^^)?
だけど、たまには値段にこだわらず、本物を見るっていうのがいいんだろうな。
次女は高校の演劇部で、無料招待とか割引なんかを利用して、結構生の舞台を見ているのがうらやましいです。

シネマ歌舞伎、一緒に行ったのが、PTA役員仲間の人で、彼女が言うには、実際の舞台を前から3列目くらいで見たときと同じくらいの迫力があるとのことなので、なかなかなんだと思います。やっている映画館が少ないとか上映期間が短いとかあるけど、機会があったら行ってみてもいいかも(^^)。

投稿: じゃりんこ | 2009.06.28 09:44

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