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映画「冬の兵士」

「冬の兵士」というのは、もともと、ベトナム戦争当時、米軍がベトナムで犯している戦争犯罪について告発した軍人たちのグループ(あるいは集会)を指すようだ。そして、これにちなんで、2008年3月13日から16日まで、「ウィンターソルジャー」と呼ばれる集会がワシントンDC郊外で開催され、イラクで米軍が行ったことについて退役軍人の人たちが証言した。この映画は、その様子を、ジャーナリストの田保寿一氏が撮影したもの。

銃を用いるにあたっては、「標的が法的に正当な軍事目標であると合理的、確実に識別して攻撃すること」という交戦規定。兵士たちは、最初、それを遵守するように求められるが、それがどんどん緩やかになっていく。「赤い頭巾をかぶっていれば、それだけで敵対的意思を示しているとみなして撃ってよい。」...など、命令はころころと変わる。もともとイラクの人たちの役にたちたい、と志願した軍隊なのに、イラクの人たちといい関係を築くことができず、どこででも敵意を感じて民間の人を撃ってしまう心理...

「テロリストとは、市民を標的に暴力を行使する者のことだ。米軍は多くの市民を殺している。私にはテロリストと軍隊の違いがわからない。」と語る兵士。

人を殺した状況について話す兵士は本当につらそうだ...聞くのもつらい話だが、もちろん、本人の苦しみはそれ以上のものだろう。彼はこの苦しみを背負って生きていく。「勇士たちの戦場」で描かれていたように、イラクから帰還した兵士たちがPTSDなどに苦しむ、という例はたくさんあるようだ。そして、「せめて、こんな思いをする人がもういなくなるように、罪のない人が殺されることのないように」と、自分のしたこと、見たことを話そうとする。映画の副題は「良心の告発」。まさにそんな感じだ。アメリカには自分の良心と向き合おうとする人もたくさんいる。ウィンターソルジャーの活動が、殺戮をやめさせるための力になっていくように願う。

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コメント

こんばんは。じゃりんこさん。
米軍に志願して入隊した大人でも辛いのに、兵士になることを無理矢理強制された子どもたちの心の内は・・と思いつつ記事を拝見しました。

今年もレッドハンドデイに世界中からたくさんの人々の赤い手形が届けられたので報告させてくださいね。

参加者の写真が見られるfacebookをリンクしています。赤ちゃんの姿も写っています。昨年よりは様子がわかりやすいと思います。

米軍の兵士のなかにも子ども兵に反対している人がいるかも知れませんね・・・。

投稿: PFC | 2010.03.08 23:14

PFC さん、

子ども兵士をなくすための活動続けておられるんですね。
私も子ども兵士をなくしてほしいと思います。

「冬の兵士」で語られる兵士たちの証言は胸に痛いです。手軽にレンタルなどはできないようですが、機会があればぜひご覧ください。

投稿: じゃりんこ | 2010.03.08 23:43

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